平成28年度の概要
平成28年度は、北海道下川町、岐阜県御嵩町、岡山県西粟倉村、高知県梼原町、熊本県小国町の5町村と連携し、各地の実情に応じた森林保全活動を実施しました。また、森づくりの結果として生じるCO2吸収量をカーボン・クレジットとして確保しており、今後廃油リサイクル事業において排出されるCO2のオフセット等の取り組みを実施予定です。
北海道下川町
下川町は北海道の北部、旭川市から北に約100kmに位置しており、町の面積64,420haのうち88%が森林という豊かで美しい自然と森林資源に恵まれた地域です。内陸部に位置することから夏の最高気温は約30℃、冬の最低気温は約−30℃と気温差が大きく、また11月下旬から3月下旬頃まで降雪が続く積雪寒冷地です。
戦後は鉱業が栄え、昭和35年には人口15,000人を数えるほどでしたが、現在ではおよそ3,400人。急速な過疎化が地域の大きな課題となっています。そうした中においても、冬のしばれを利用した氷のランプシェード「アイスキャンドル」や草地造成の際に排出された大量の石から「万里長城」を築城するなど工夫やアイディアによって地域を元気づける活動が町民たちの手で行われてきました。
また、早くから盛んだった林業・林産業についても「循環型森林経営」を掲げ、林業従事者の雇用の場の確保や、伐採した木材を地域内へ安定供給するほか、未利用資源(森林バイオマス)の活用やカーボンオフセットなど、地域森林資源の有効活用をすすめながら、誰もが暮らしたい、そして誰もが活力のある「森林未来都市しもかわ」の実現を目指しています。
岐阜県御嵩町
御嵩町は、岐阜県中南部木曽川南岸に位置しており、町の面積56.69km2のうち約60%が森林という、緑豊かな風景が広がるまちです。自然の豊かさを身近に感じられる“里山のまち”として自然を大切にしており、森林整備においても全国で2例目となる「森林経営信託方式」を採用し、持続可能な森づくりに努めています。
本町は、交通アクセスの良好さから、自動車関連などの製造業が進出しており、中京圏はもとより、関東圏、関西圏などへより広域的な活動が行われている「産業のまち」となっています。一方で、時代をさかのぼると、戦前戦後には炭鉱のまちとして栄えた時代が、また、江戸時代には京都と江戸を結ぶ中山道の宿場町として栄えました。宿場町の面影は今なお色濃く残っており、「歴史のまち」でもあります。
「自然」と「産業」と「歴史」。これらが調和したまちづくりを進めており、国からは環境モデル都市の選定を受けています。森林の保全・活用・そして再生を推し進めることで、低炭素化社会を実現し、さらにこの豊かな自然を未来へと引継いでいくことを目指しています。
岡山県西粟倉村
西粟倉村は岡山県の北東部、兵庫県及び鳥取県の県境に位置する人口1,505人の山村です。面積57.97km2のうち95%を森林が占めており、その森林面積の約85%がスギ・ヒノキの人工林で、長期的な間伐等の適切な管理が必要となっています。村面積の大半を占める森林を軸とした地域活性化を通じて、小規模自治体としての生き残りを模索しています。
そうした中、樹齢百年の美しい森林に囲まれた「上質な田舎」を実現するというビジョンである「百年の森林構想」を着想し、構想の実現に向けた「百年の森林事業」に取り組んでいます。「百年の森林事業」では、地域住民と西粟倉村役場、森林組合が協働し、ICTの活用や地域商社「(株)西粟倉・森の学校」の設立など、森林保全・林業活性化における先駆的・先導的な取組を行っています。
また、再生可能エネルギーの導入等を通じた低炭素社会の構築にも取り組んでおり、小水力発電の拡大や、「百年の森林事業」に基づく森林バイオマスの活用等を通じて、再生可能エネルギーによる自給100%の地域作りを目標にしています。限りある自然の恵みを大切な人たちと分かち合う「上質な田舎」を目指しています。
高知県梼原町
梼原町は高知市から西方に82kmの愛媛県境に位置しており、雄大な四国カルスト高原と清流四万十川源流域として知られる渓谷にある山村です。町の総面積23,645haのうち91%をしめる林野を大切な資源として捉え、「森と水の文化構想」のもと、環境、健康、教育を柱とした地域づくりに取り組んでいます。
当町の森林組合は、団体として日本で初めて適切な森林管理を認証するFSC森林認証を取得し、持続的な森林経営の実現に努めています。また、木質バイオマスの地域循環を進めるべく、間伐施業の過程で発生する林地残材等について、企業や森林組合等と協力して木質ペレット燃料に加工、再生可能エネルギーとして活用しています。
他にも、風力、太陽光、小水力、など様々な自然エネルギーの活用にも取り組んでおり、2050年には温室効果ガス排出量70%削減と、地域資源利用によるエネルギー自給率100%超を目指しています。森、水、風、光など、地域の多様な自然エネルギーとともに、生き物にやさしい低炭素なまちづくりを進めています。
熊本県小国町
小国町は九州のほぼ中央、熊本県の最北端、阿蘇外輪山の北側にあり、筑後川の最上流に位置しています。東西北部を大分県、南部を南小国町と隣接し、東西18㎞、南北11㎞で、総面積は137km2。その総面積の74%は山林が占めた農山村地域です。
夏は涼しく冬は厳しい高冷地帯(平均気温13℃)にあり、年間降雨量は2,300㎜と多雨多湿で森林の生育に適しています。そうした地理的条件のもと、主な産業として古くから林業が盛んで、地域の杉は木質の良さから「小国杉」として盛んに取引されてきました。また、阿蘇火山帯に位置していることから、杖立温泉、わいた温泉など日本有数の湯治場としても知られており、冬場には地域全体が蒸気に包まれるほどの資源量を誇ります。
当町では、こうした豊かな自然環境と大地から生まれる資源である「地熱」や「バイオマス」を積極的に活用することで、地域でのエネルギーを供給し、効率的なエネルギーの活用を図ることで農林業など地域産業の活性化に取り組んでいます。
オメガオイル株式会社(企業サイトへ)
所在地 | 兵庫県加古川市尾上町養田1529番地の1 |
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TEL/FAX | TEL:079-421-3995 FAX:079-421-5211 |
プロジェクトご賛同企業のご紹介
株式会社スターエム/三陽金属株式会社/西播商事株式会社(産業廃棄物焼却センター)/滝川工業株式会社/
ユニタイト株式会社/株式会社トモダ/日本ノッズル精機株式会社 加古川工場/
塩谷建設株式会社(株式会社エスタック)/株式会社シノハラ/株式会社コダイ
寄付企業について
平成28年度事業については、全国オイルリサイクル協同組合に加盟する10社が参画し、『全国オイルリサイクル協同組合 森とアースへのECO-プロジェクト推進チーム』としてプロジェクトの推進を図りました。寄付金を拠出した企業は本プロジェクト推進にかかりそれぞれお客様からの協賛をいただいており、延べ54社の皆様にご賛同いただいています。