令和4年度の概要
令和4年度は、岩手県葛巻町、栃木県日光市、静岡県川根本町、三重県大台町、京都府長岡京市、福岡県篠栗町の6市町と連携し、各地の実情に応じた森林保全活動を実施しました。また、こうした森づくりの結果として生じるCO2吸収量を活用して、廃油リサイクル事業において排出されるCO2のオフセットにも取り組んでいます。
三重県大台町
大台町は、三重県の中南勢地域の南西部に位置し、町内全域が大台ヶ原・大峯山・大杉谷ユネスコエコパークに登録された自然豊かな町です。面積は362.86㎢と三重県内の町では最大で、その内93%を森林が占め、大台ヶ原を源とする一級河川「宮川」が町の中央を東流し、宮川の源流部は吉野熊野国立公園、上中流域が奥伊勢宮川峡県立自然公園に指定されています。年間降水量は3,687㎜(過去10年間平均)で、上流域では年間5,000㎜に達することもあり、日本でも有数の多雨地帯です。
宮川の源流域は、鎌倉中期以降は伊勢神宮の式年遷宮用木材を切り出す主要な「御杣山(みそまやま)」であり、美濃、木曽地域と並ぶ特異な存在として知られ、当時、切り出した木材は宮川を使って流送し、伊勢へ運んでいました。この御杣山としての御神材の搬出が、この地域の組織的な森林開発の発端と言われています。その後、1955~1965年頃(昭和30年代)の戦後復興期を全盛に、木材の生産地かつ流通の拠点として森林木材産業は繁栄してきました。
人口減少が国全体の問題として取り上げられる中、本町では、1955(昭和30)年をピークに人口減少が続いています。このような問題に対して、本町が目指すべき将来像や取組むべき課題を大台町総合計画に定めています。大台町を誇りに思い、大台町で働き、大台町でこどもを育てたいと思う人々が、いつまでも住み続けたいと思える魅力ある町づくりを進めています。
京都府長岡京市
京都府南西部に位置する長岡京市は、京都・大阪の主要駅の中間にある、面積約19.17㎢のコンパクトなまちです。鉄道や高速道路、幹線道路等による交通アクセスに恵まれる一方、市域の約4割にあたる786haを森林面積が占め、市街地近くにも田園風景がひろがるなど、豊かな自然環境にも恵まれています。かつては約1,500年前に弟国宮、約1,200年前に長岡京の都が置かれ、中世以降も明智光秀の最後の戦い「山崎・勝龍寺城合戦」で明智軍が籠城した勝龍寺城が存在した等、様々な史実の舞台にもなりました。
地域の森林資源については、大きく人工林、天然林、竹林中心のエリアに分かれています。対象地のほぼ全てが民有林で、小規模森林所有者が大半のため、所有者による通常の管理のみでは人工林の維持や天然林の適正更新が困難です。また、長岡京市と周辺地域は全国有数のたけのこ産地として知られていますが、高齢化等で廃業する農家も多く、竹林の荒廃や拡大も問題になっていました。
こうした状況を打開すべく、平成17年6月に産官学民連携の「西山森林整備推進協議会」を設立し、参画者の協議を経て「西山森林整備構想」を策定しました。中長期計画に沿って一体的な森林整備を実施する等、森林経営管理法施行に先駆けて行政主体の取り組みを進めています。また、令和4年4月には、地球温暖化対策を推進し、豊かな自然環境を将来世代に引き継いでいくため、「2050 年ゼロカーボンシティ」宣言を行いました。
福岡県篠栗町
篠栗町は東経130度31分、北緯33度37分、福岡市内から東に12kmのところに位置します。九州の玄関口JR博多駅(福岡市)から電車で約15分のところに位置しながら、町の総面積38.93㎢のうち7割が森林を占める緑豊かな町です。鉾立山・八木山・若杉山の峰々が町を囲むようにそびえたち、中央には多々良川が東西に流れ、その周囲に平地が開けています。交通アクセスが良好で、福岡市のベッドタウンとなっています。
また、篠栗町は弘法大師ゆかりの地として知られ、小豆島四国、知多四国と並び、日本三大新四国霊場として有名な霊場です。広大な景勝地の中に八十八ヶ所の札所があり、心の安らぎを求めて全国から多数の人々が参拝されます。さらに森の巨人たち100選に選ばれた「トウダの二又」や「大和の大杉」など巨樹・巨木が点在する大和の森を有するなど、流れる時間を見つめてきた神秘性を各地で感じることができます。この歴史や遍路道、豊かな森林に新しい付加価値を付けた新たな事業を実施することを目的に、2009年に森林セラピー基地の認定を受けました。基地認定を受けて以降、心と身体の健康づくりを図るため、森の案内人による森林セラピー体験ツアーを実施してきました。
令和3年9月には、今日まで共存してきた篠栗町の豊かな自然を守り、後世に残していくため、町民や事業所とともに、二酸化炭素実質排出量の削減に取り組む方針として、「ゼロカーボンシティささぐり」を宣言しました。
岩手県葛巻町
北緯40度、岩手県の北東部に位置する葛巻町は、面積の約85%を緑豊かな森林が占め、標高1,000m級の山々に囲まれた高原風土が漂う山村の町です。「ミルクとワインとクリーンエネルギーのまち」をキャッチフレーズに掲げ、町が持つ多面的な資源と機能を最大限に活かして、この山村でしかできないことに果敢に挑戦しています。
その基幹となっているのは、酪農と林業であり、酪農については明治25年にホルスタイン種を導入して以来130年の歴史があり、現在は日量90tの生乳を生産する東北一の酪農郷として発展しています。一方、林業については、町の広大な山林を活かすため、「伐採したら植える」「子や子孫のために手入れを怠るな」の精神のもと、地球温暖化防止などの環境問題の観点からも、造林や間伐等を積極的に推進し、森林そのものの価値を高める努力を行ってきました。また、他に先駆けて風力や太陽光、木質・畜ふんバイオマスなどの再生可能エネルギーを積極的に導入し、その発電量は一般家庭の消費電力の約5万世帯分の総出力で、電力自給率360%を達成しています。緑鮮やかな高原にそびえ立つ34基の風車は、町のシンボルとなっています。
葛巻町では、食料・環境・エネルギーなどの地球規模の課題に対しても貢献する「全国の山村のモデル」となるまちづくりを進め、町の次代を担う子どもたちが「夢」と「誇り」を持ち、この町に住んでいて良かったと思えるようなまちづくりを推進しています。
栃木県日光市
日光市は栃木県の北西部に位置し、北は福島県、西は群馬県に接しています。総面積は1,449.83㎢で、県土の約4分の1を占める日本で3番目に大きい市です。
当市の歴史は古く、8世紀末に勝道上人による開山以後、山岳信仰の聖地とされてきました。17世紀に徳川家康公の霊廟として建立された日光東照宮は、1999年に日光二荒山神社、輪王寺と共に世界遺産「日光の社寺」として登録されております。周辺にはリンドバーグやヘレン・ケラーなど内外著名人を魅了した和洋近代建築ホテルや皇室御用邸跡が鎮座しています。また、ラムサール条約湿地に登録された「奥日光の湿原」エリアには4か国の旧大使館別荘が築かれ、国際社交場として海外要人を迎えました。四百年に渡り人々の往来を見守る世界一長い「日光杉並木街道」や、豊富な湧出量と異なる泉質が体と心を癒す「鬼怒川、川治、湯西川、奥鬼怒の温泉郷」、日本の近代化の象徴として大きな功績を残した「足尾銅山」など、国際観光都市と認知される一方で森林面積は125千ha、林野率は86%に達する森林資源の豊富な都市でもあります。
栃木県最大の日光林業地は、古くから人工造林が行われてきました。江戸時代に日光東照宮の建設に多くの木材が使われたことや、消費地の江戸に河川を使って運び、建築用材として使われたことから林業が盛んになったといわれています。日光市のスギやヒノキは通直な材が多く、建築用材をはじめ、家具や建具など様々な用途に使用されています。
静岡県川根本町
川根本町は、平成17年9月に中川根町と本川根町が合併して誕生した町で、静岡県の中央部、大井川中流域に位置し、面積496.72k㎡のうち、約94%を森林が占めています。本州唯一の原生自然環境保全地域を有するほか、南アルプス国立公園、奥大井県立自然公園を有しており、山岳景観、渓谷美、原生林等、優れた自然環境が古来より継承されています。平成26年には、町域全体が南アルプスユネスコエコパークに登録され、平成27年には日本で最も美しい村連合に加盟するなど、自然と文化の共生による持続可能な発展を目指す取組みを進めています。
また、当町は、日本有数の銘茶として全国に知られている「川根茶」の中心的産地であるほか、大井川鐵道のSL、機関車トーマス号の運行、日本唯一のアプト式鉄道、寸又峡、接岨峡といった温泉地など県内外から訪れる多くの人を魅了しています。
こうした豊かな自然環境や森林資源を活かし、古くから林業が盛んな地域でありました。近年は、長期的な木材需要の低迷、担い手不足などにより厳しい状況にありますが、森林の持つ公益的機能が十分に発揮されるよう、森林整備に努めるとともに、大井川産材の安定供給体制の構築、木材需要の創出に取り組み続け、森林を守り育てていく「水と森の番人」としての責務を果たしてまいります。
木幡興業株式会社(企業サイトへ)
所在地 | 〒341-0018 埼玉県三郷市早稲田2丁目13-3 |
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創立 | 1981年(昭和56年)11月17日 |
TEL/FAX | TEL:048-958-1200 FAX:048-958-1119 |
主な事業内容 |
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その他 (取得認証など) |
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株式会社TOAシブル(旧:株式会社東亜オイル興業所)(企業サイトへ)
所在地 | 〒276-0022 千葉県八千代市上高野1728-5 |
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創立 | 昭和25年3月 |
TEL/FAX | TEL:047-485-7160 FAX:047-485-7314 |
主な事業内容 |
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その他 (取得認証など) |
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プロジェクトご賛同企業のご紹介
株式会社朝田商会(企業サイトへ)
所在地 | 東京都千代田区丸の内3丁目4番1号 |
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創立 | 昭和26年2月1日 |
TEL/FAX | TEL:03-3213-9451 FAX:03-3211-6095 |
主な事業内容 |
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その他 (取得認証など) |
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プロジェクトご賛同企業のご紹介
伊藤忠エネクス株式会社/コスモエネルギーソリューションズ株式会社/株式会社 ミツウロコ/東京油槽株式会社/
菱光石灰工業株式会社/東罐商事株式会社/シマダ鉱業株式会社/株式会社 コマレオ/鈴木鍛造株式会社
※平成27~28年度に北海道において先行的に実施した支援実績(石狩市、津別町、上士幌町、南富良野町)を含みます。
寄付企業について
令和4年度事業については、全国オイルリサイクル協同組合に加盟する15社が参画し、『全国オイルリサイクル協同組合 森とアースへのECO-プロジェクト推進チーム』としてプロジェクトの推進を図りました。寄付金を拠出した企業は本プロジェクト推進にかかりそれぞれお客様からの協賛をいただいており、延べ42社の皆様にご賛同いただいています。