ニセコ町の産業基盤である観光と環境を結ぶ取り組みの一つ、㈱ニセコリゾート観光協会が運営する電動アシスト付自転車レンタルサービス「グリーンバイク・プラス」。
電動アシスト付自転車を利用することで、丘陵地が多いニセコ町でも、身体に負担無く、誰でも非常に快適な走りを楽しめる上、車では見ることができない街並みや自然の風景を楽しみ、新たな魅力を発見することが可能です。
そして、レンタル料金の一部がニセコ町の環境保全や自然エネルギーの導入など、様々な環境事業に活用される仕組みが組み込まれており、ニセコ町の豊かな自然や街並みを楽しんだ観光客自身が、その環境にお返しすることができるという、ニセコ町の観光と環境の資源を循環させる画期的な取り組みになっています。
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ニセコ町は、すぐれた景観や豊かな自然等の環境資源を保全していくことで、観光業や農業の拡大発展などの経済的な振興が図られる源と考え、従来から様々な環境対策を積極的に展開してきました。そして、平成26年度に政府から「環境モデル都市」に選定されたことを機に、これまでの取り組みをより進展させた「環境モデル都市アクションプラン」を策定しました。ご紹介した「グリーンバイク・プラス」の取り組みもそのうちの一つです。
環境モデル都市アクションプランの中から「持続可能な観光の推進」「観光と環境の横断的な取り組み」について焦点を当て、今後実施される予定の取り組みをいくつかご紹介します。
『観光クオリティ認証制度』
ミシュランガイドのように、環境に配慮した宿泊施設に対して宿泊客が星をつけ、ランク付けを行う制度で、観光客が制度を目安に環境に配慮した宿泊施設を選択することができます。観光客を巻き込むことで、宿泊施設の環境配慮への取り組みの促進を図ります。
『CO2排出量に応じた特典』
道の駅などの観光拠点において、観光に用いている交通手段などを答えてもらうことでCO2排出量を「見える化」し、排出量の少ない観光手段を選択している観光客に対して、地域賞品券などの特典を与える取り組みです。魅力のあるインセンティブを設けることでこの取り組み自体を観光資源の一つとするとともに、「見える化」によって更なる環境への意識啓発を図ります。
エデュバケーションとは、エデュケーション(=学習)とバケーション(=休暇)の造語で、休暇を過ごすための観光に、地域特性を活かした学習の場を付加価値として取り入れることで、新たなニセコ町の魅力を発見してもらおうとの取り組みです。
現在では、海外からの滞在者増加を活かし、英語など語学を学べる教室の企画や、カヌーなどのアクティビティを楽しめる企画が実施されています。
今後の展開としてニセコ町が持つ環境配慮型の施設(雪利用米穀貯貯蔵庫、地中熱ヒートポンプによる農業ハウス、堆肥センターなど)を見学できる環境を学ぶツアーの企画が進められています。
ニセコ町は「環境モデル都市」として、観光と環境を強く結びつける取り組みを推進することで、この環境を維持する持続的な仕組みづくりに励んでいます。
地域ならではの食事を食べ、モノを買い、遊ぶ。そういったことで地域にお返しすることの他に、さらに踏み込んで『グリーンバイク・プラス』のような、地域資源の保全に資する取り組みを応援するということも、地域の魅力を守っていくことに繋がるのではないでしょうか。
[本件に関するお問合せ]
「グリーンバイク・プラス」のHP(北海道ライオンアドベンチャー)はこちら ニセコ町役場のHPはこちら 環境モデル都市・ニセコの概要資料(pdf)はこちら